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2006年11月 6日

藤井税務会計事務所の【税コラム】 Part.3

税制改正の内容、医療費控除などについて、東京都葛飾区東金町に事務所がある藤井税務会計事務所の藤井税理士が解説するコラムがスタート。

→ 藤井税務会計事務所の【税コラム】 Part.2はこちら

【税コラム執筆】
藤井税務会計事務所 税理士:藤井 孝廣
プロフィール
都内会計事務所勤務後、
平成12年7月 税理士登録、独立開業
website:http://www.b-info.jp/fkaikei/



vol.24 「住宅ローン控除、気を付ける点は・・・」

住宅ローン控除は、年末のローン残高に対し、1%もしくは0・5%相当額を10年間にわたり所得税から控除できる制度。

民間の金融機関などを利用し、10年以上ローンを組んでマイホームを取得した場合、控除を受ける年の合計所得金額が3千万円以下であること、住宅取得後6カ月以内に入居し、引続き住んでいることなどの一定要件を満たしていれば適用できる。

共同名義で住宅を取得した場合には、ローン負担割合に応じて、それぞれの名義人が住宅ローン控除を適用することができる。しかし、親子が共同名義で住宅を取得し、それぞれが住宅ローン控除を受けていたなかで、名義人である親が死亡し、子が親の持ち分である家屋と住宅ローンを相続した場合には、親の適用していた住宅ローン控除は適用することはできないので注意を要する。

住宅ローンの繰上げ返済や返済遅延をした場合における住宅ローン控除計算の基礎となる年末借入残高の判定についても、誤解が生じやすい。金融機関が出す年末残高の「予定額」をもとに計算するのではなく、実際の年末借入残高の金額での計算となる。

また、繰上げ返済するケースで、返済期間が10年未満となる場合は、住宅ローン控除は適用できなくなるので気を付けたいところである。



vol.23 「ネット専用銀行、還付金受取りには要注意!」

確定申告で医療費控除や住宅ロ−ン控除で還付申告する方が年々増えている。

還付申告をする場合、戻ってくる税金の振込先を申告書に記載しなければならない。この振込先の口座番号が間違っていたり、申告書に記載された名前と口座名義人が異なったりした場合は、還付金は支払われない。それらに加えて、最近ではインターネット専用銀行も還付申告する際に気を付けなければならない要因となっている。

インターネット専用銀行にも口座番号は振り当てられているが、国庫金を取り扱っていない銀行が多く、この口座には還付金を払い戻すことが出来ないことになっているためである。

還付金の振込みができる銀行は、国庫金取扱いができるところと決まっており、国庫金の取扱いをするかどうかは、各銀行の判断に委ねられている。

現在のネット専用銀行で国庫金を取り扱っているのは、ソニー銀行のみ。同銀行に口座を持つ人以外は、現状では、振込み口座にネット専用銀行を選択することはできない。

還付申告の受付けは、すでに始まっている。還付を早く受けようと考える人は多いだろうが、申告する前には口座のチェックをお勧めしたい。



vol.22 「ネット取引、確定申告はお忘れなく!」

ネット通販やバナ−広告収入、アフィリエイトなどインタ−ネットを利用した取引により所得を得たにも関わらず、申告や納付を行なっていない無申告事例が急増している。

このような無申告事例の増加に歯止めをかけるために申告・納付をしなければならないにも関わらずに行なっていない納税者に対するペナルテイを高くする無申告加算税の取扱いが改正された。

改正内容は、税務調査などにより無申告であることが判明した場合、納付すべき税額が50万円を超える部分に対しては加算税が15%から20%に引き上げられた。税務調査を予知せずに、納税者が自主的に期限後申告したときの税率は5%で改正されていない。

無申告の課税を強化する一方で、法定申告期限から2週間以内に提出された申告書のうち、納付すべき税額の全額が法定納期限までに納付されているなど、期限内に申告書を提出する意思があったと認められる場合には、無申告加算税を免除する措置が設けられている。この場合も、税務調査で無申告が判明することを予知して提出されたものでないことが前提となる。

国税庁では、年々拡大するインターネット関連事業の情報収集及び実態把握のため「電子商取引専門調査チーム」を設置してネット取引全体で申告漏れがないか目を光らせている。ペナルテイを課せられないためにも、確定申告はお忘れなく!



vol.21 「税金が戻ってくる!? 〜 年末調整 〜」

師走に入りサラリーマンやOLの大半が対象になる年末調整の時期が到来。

年末調整とは、役員又は使用人に対する毎月の給与や賞与から源泉徴収をした所得税の合計額と、その人が1年間に納めるべき所得税額との差額を精算するもの。

生命・損害保険料などの所得控除により戻ってくる税金を臨時のお小遣いとして楽しみにしている人も少なくないだろう。しかし定率減税は昨年に比べ半減しており、実質増税になっている。

下記サイトでは、年末調整について動画付きで分かりやすく説明している。

平成18年 年末調整のしかた - 国税庁

これを参考にして、今年の納税額を計算してみるのも税金を身近に感じる良い機会になるのではないだろうか。



vol.20 「マイホーム売買、税制を活用してW(ダブル)控除!」

景気回復も影響して、住宅買換えなどの動きが活発化している。

マイホ−ムに絡む税務上の特例としてポピュラ−なのは、住宅ローン控除。住宅ローン控除とは、10年以上のローンを組んでマイホームを取得した場合、一定条件のもと、年末借入残高の0・5〜1%を各年の所得税から控除できる制度。

一方で、マイホームの買換えに際して損が出た場合に大変重宝するのが、「特定居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除」。この制度は、マイホームの譲渡損失を一定の条件のもと譲渡年の翌年以降3年以内の各年の総所得金額の計算上、繰越控除できる。

以前は、マイホームの買換えで譲渡損が発生しても、買換え資産にかかる住宅ローン控除との重複適用はできなかった。しかし税制改正により、現在は両特例の重複適用は可能となっている。ただし、所有期間5年超のマイホームを譲渡し、譲渡年の前年1月1日から譲渡年の翌年12月31日までの間に買換え資産の取得をし、かつ、その取得年の翌年12月31日までに居住の用に供したとき、またはその見込みである場合という条件付き。

マイホーム売買に絡む税務上の特例はいくつかあるが無駄な税負担を少しでも減らすには、各種特例の内容や条件、重複適用できるかどうかなどを十分に検討する必要がある。



vol.19 「相続時精算課税、特別控除枠で留意する点は・・・」

相続時精算課税制度は、生前贈与により納めた贈与税の額を相続税額から控除して精算する仕組み。65歳以上の親から20歳以上の子どもへ生前贈与する場合に2500万円の特別控除が適用でき、それを超える部分にかかる贈与税率は一律20%。また、一定の住宅取得または増改築のための資金を贈与する場合は、65歳未満の親からの贈与でも適用可能とし、この場合の特別控除枠は1000万円上乗せされて3500万円となる。

しかし、住宅取得資金に関する債務免除については3500万円の特別控除は適用できないので要注意。例えば、過去に住宅取得資金贈与の特例を受けていて、非課税枠(550万円)をオーバーしている部分を親から借りていることにしているケースは少なくない。これを債務免除してもらい精算課税制度を適用することは可能だが、この場合は、債権放棄というかたちの贈与になるため、相続時精算課税の特別控除枠は2500万円となる。

また、3500万円の特別控除枠は、住宅取得資金としての金銭贈与に限定されており、住宅そのものの贈与には適用できないので注意が必要となる。

相続時精算課税制度を選択したら二度と贈与税の暦年課税に戻れなくなる。受贈者には、制度の仕組みをしっかり認識して適切な判断をしていただきたい。



vol.18 「転職時には要注意! 税優遇で人気の確定拠出年金」

確定拠出年金(日本版401K)とは、加入者本人が運用方法を決め、その運用実績によって将来受け取る年金額が決まるという年金制度。転職先に積立金を持ち運べることなどが特徴で企業側も退職給付債務のリスクを回避できるメリットがある。

加入者も企業型と個人型合わせて200万人突破と着実に増加している。人気を集める要因として税制上の優遇措置も見逃せない。

企業型の場合、企業の拠出する金額は全額損金になる。運用の際には、年金資産の積立残高に対して一定割合で課税される特別法人課税が平成19年度まで凍結されている。また、加入者が給付金を受け取る際には、一時金での受取りは退職所得控除を、年金での受取りは公的年金等控除を適用できる。

加入者が増加する一方で、転職する際に加入している企業型を個人型に切替えたり、国民年金基金連合会に移したりする必要があるにもかかわらず、自動的に継続できるものと勘違いしてそのまま放置しているケースも多くみられるようになった。

確定拠出年金制度を導入した企業は、制度の概要、金融商品の仕組み、投資の基礎知識などの情報提供や投資教育を行う義務があるが、転職時までは面倒を見切れないのが現状。画期的な年金制度を上手に活用するには加入者自身の自覚が必要になりそうだ。



vol.17 「天候デリバティブの利用、税務上の留意点は・・・」

夏は暑ければ暑いほど、冬は寒ければ寒いほど季節商品の売上が伸びるため景気が良くなると言われている。

逆に冷夏や暖冬では季節商品を取り扱う業者にとって売上減少などが避けられないためそのリスクを補償する金融派生商品・天候デリバティブが注目を集めている。

利用する企業は事前に一定のオプション料を支払い、あらかじめ設定しておいた基準を超えるような事態が発生した場合に補償金を受け取ることができる。例えば、「8月1日から同31日までの1カ月で気温28度以下の日が7日以上あった場合、1日に付き30万円を補償する」といった内容。

このようなデリバティブ取引に関する税務としては、ヘッジ取引として有効であると見なされた場合、その取引の利益額または損失額のうちヘッジとして有効な部分については、益金または損金に算入されない点などに留意しておきたい。

銀行など金融機関が損保会社と提携して販売するケースが多く、中小企業のリスクヘッジに役立つものとして注目されている。

異常気象以外にも石油製品の高騰化などさまざまな経済情勢の変化により売上減少に直結する中小企業も少なくない。今後、リスクヘッジの活用が重要なものとなりそうだ。

投稿者 kaoru|2006年11月 6日 23:43

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